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フィルタークロス

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フィルタープレス用ろ布

1890年代イギリスの炭鉱で洗炭汚泥の脱水装置として開発された固液分離機

フィルタープレスは加圧ろ過の代表的な装置で、鉱山の洗鉱工程、化学工場、比較的処理量の少ない水処理工程などで幅広く使用されています。構造は単純ですが、ろ板サイズが470mm×470mm程度から2,000mm×2,000mmまでと処理量により豊富なサイズがあり、また、ろ板に凹みを持たせてろ過室を形成している単式ろ板を使用したタイプとろ板と枠を組み合わせた複式ろ板を使用したタイプがあります。更に、手動で開枠してスクレーパーで掻き落とす単純な完全手動タイプのものから、様々な付着物剥離装置を備えて半自動、全自動で運転するものまで様々な機種があります。

様々な装置に相応しいろ布を選択することがまず第一に必要ですが、個液を分離して、液体を利用するのか個体を利用するのか、それとも両方を利用するのかによってもろ布の選び方は異なります。
自動運転のプレスの場合には、個体の剥離が悪く個体がろ布に居着くと自動運転ができなくなったり、次回のろ過サイクルに支障を生じたり、更には付着物洗浄に問題を生じたり、或いは空打ちの原因になったりします。従って、個体剥離の良さは欠かせません。

また、通液性を重視するあまりにろ布の捕集効率が悪いとろ過率が悪くなったりろ過後液に濁りが発生したりといった問題を生じますし、逆に捕集性にこだわって通液性が悪いと付着物形成に時間がかかると共に、一次側の圧が高くなって押し込みポンプの電力原単位が上がってしまうことにもなります。

ろ布に求められる通液性と捕集効率は常に相反する性能ですので、使用条件に適したものを選ぶのが脱水機を運転する現場の技術者に常に求められることになります。弊社が目指しているのは、そのろ過の悩みに最適なソリューションを提供することです。

主にヨーロッパのマーケットで開発されたろ布

弊社の取り扱うろ布は主にヨーロッパの市場で開発されたものです。日本では「付着物剥離はプレス機メーカーの仕事」という考えがあり、スプリング式や自動スクレーパー、ろ布の上下走行など様々な付着物剥離装置が考案されてきました。しかしヨーロッパでは「付着物剥離はろ布の役目」という考え方があり、付着物剥離性に優れ、洗浄効果も高い縦糸にモノフィラメントを用いたろ布が沢山使用されています。こうしたモノフィラメントろ布もご利用いただければと思っております。