ヨーロッパでは、粉粒体の水分測定をするのに、静電容量方式が多く用いられているそうです。
普通、粉粒体の水分を静電容量で測定しようとした場合、密度の影響をまともに受けてしまいます
(水分で容量変化したか、密度で変化したのか判断ができません)。
密度さえ一定にすれば水分だけの変化を静電容量変化として、捉えることができます。
いかに密度を一定に保つかが問題になるのですが、下図を見てください。
電極の下にスリットが入っています。
スリットにはいくつかの穴が空いています。
パイプライン上部から送られてきた穀物の粒がセンサ
中に満たされ、下のスリット穴から少しずつ流れて行
きます。
電極より上部に溜まった穀物の粒はバイパスを通り下
へ流れて行きます。電極内は少しずつではありますが
粒が上から下へ移動します。
バイパスがあるので、上からかかる圧力も変わらず、
同じ速度で流れるので密度は一定に近づきます。
この様な装置を用い水分計として現在もご使用いただ
いています。
※弊社ではセンサーと変換器を販売しただけで、
装置や水分換算処理は現場のエンジニアが製作さ
れました。
使用した機器 静電容量計HC-102型